
【プロフィール】
大学卒業後、起業に至るまで約8年間スマートホーム事業に従事し、さまざまなロボット開発にも携わってきたコネリー氏。早期のスマートホーム製品は値段が高く操作も複雑であることに疑問を感じていたが、ある日、家族が不在で一人家にいた時、「長年のスマートホーム経験があるにも関わらず、電気のスイッチの自動化すら実現できていない」ことにショックを受け、この件をきっかけに起業を決意。「遠くにあるスイッチを押す指ロボット」の開発を皮切りに2016年「SwitchBot」ブランドを立ち上げる。競合製品の多くが設置の際に工事が必要で賃貸マンションに不向きであったり、設置方法が複雑でIoT製品に親しみのない人にはハードルが高いことなどを考慮し、「後付け」というスタイルを選択。社員3名による0からのスタートを切り、僅か5年でユーザー数100万世帯を達成したその軌跡について、同氏に伺った。
【インタビュー本文】
起業ストーリー「今日の業績はSwitchBot社とユーザーの共鳴によって創り上げたもの」
SwitchBot利用者100万世帯突破ということで、今の心境をお聞かせください。また、ここまで事業を拡大し好調な業績を収め続ける要因はなんでしょうか?
A:ユーザーの皆様には本当に感謝しかありません。利用者100万世帯、この素晴らしい節目を皆様と迎えることができた幸運に感銘しております。僕が創業当初から最も大事にしているのは「ユーザーの皆様の立場に立って製品の開発を行なう」ということ。今の自分に何ができるか、どんな技術を持っているかではなく、「ユーザーの皆様はどんな製品を必要としているのか」「暮らしを便利にするにはどんなものが欲しいか」を発想の出発点にして「じゃあ作ってみよう」「そのためには何が必要だろう」と展開していきます。つまり、ユーザーが欲しいものをまずは考え、それを実現するための戦略を練り、必要な技術や人材を用意する。そして製品ブランディングの段階では、具体的な利用シーンを提示し、「この製品を購入したら生活がこんな風になる」という情景をイメージしていただく。「SwitchBot製品を自宅に導入すれば、ベッドから起きなくていい」、この究極の「上質でスマートな生活」は僕自身の夢でもあります。ユーザーのニーズと僕の夢の方向が一致し、弊社の方でまずはそれに合わせた製品を作り、そしてユーザーから「もっとこうして欲しい」「こんな機能もあったら良いよね」とフィードバックをいただく。それに対しまた弊社が改善策を練りグレードアップしたものをユーザーへ提供する。そういうループのなかで弊社とユーザーが共鳴を繰り返し、創り上げられたものが「今日の好調な業績」という結果に繋がったのではないかと思います。
経営者としての信念・手腕「CEOに出来ることは、責任をとること」
起業以来、経営者として大切にしてきた信念はなんでしょう?
経営者として心がけている経営采配は?また起業家に必要な素養を教えてください。
SwitchBot社に関するエピソード「日本市場はユーザーと販売者・製品が一緒に成長できる環境が整っている」
日本が重要な市場として育まれた理由はなんでしょう?
A:日本市場の特徴のひとつに、「リピーターやマニアの方が多い」という点が挙げられます。具体的には、例えば海外市場ではどんな製品も、「消費品」として利用されることが多い。消費者は基本的に製品に対する関心が低く、受け身なため、製品に期待や要求は特になく、質が悪ければ運が悪かったとして捨て、こんな機能が欲しいと思っていても、製品は売る側の都合で生産される物だからと諦め、フィードバックはしない。その点日本のユーザーは、購入した製品のレビューを熱心に行い、使い勝手が悪ければ、原因を追求し、カスタマーサポートに問い合わせる。こんな機能が欲しい、もっとこうしたら?という意見を会社にフィードバックしてくれる。何よりも、製品への要求や分析の視点が良い意味でとにかくきめ細やか。具体的なレスポンスがあるから販売者とユーザーと製品が一緒に成長できる循環が整っているわけです。良くも悪くも製品に対しての愛情や熱意のある日本ユーザーだからこそ、時間をかけて口説き落とし、長期的な信頼関係が生まれるのです。そのような日本の市場環境が、僕の大切にしている信念「生涯をかけて1本の刀を研ぐ」と合致したことで、自然と重要な市場として育まれたのではないでしょうか。
SwitchBot社を立ち上げてから今日に至るまで、一番うれしかった出来事は?
A:うれしかった出来事はたくさんありますが、一番うれしいのは「ユーザーの皆様に認めていただいた」と実感した瞬間です。特に印象的だった出来事は、小児麻痺を患ったユーザーの方から感謝のお手紙をもらった時のこと。そこには「以前は日常のあらゆるシーンで介護の方がいないと生活も困難だったのが、SwitchBot製品を導入してからは介護者がいなくても多くのことを出来るようになり、自分で生活をすることができるようになった」と書いてありました。SwitchBot製品との出会いが人生を変えてくれたとおっしゃってくれたんです。あの日ほど「あぁ、頑張ってきて良かった」と思えた日はないです。誰かの人生を変えるほど役に立てた。すごく感激しました。
知られざる素顔「パソコン革命にも、スマホ革命にも、参加できなかったけど、次世代のIoT革命を担う人物になりたい」
どのような幼少時代を過ごしましたか?一番印象に残っている出来事について詳しく教えてください。
A:幼少時代はとにかく好奇心の旺盛な子どもでした。僕は理系だったので、部屋でよく科学や物理の実験をしたり。ある日部屋で液体実験をしていたら、突然緑色の煙がもくもくと立ち上がってびっくりしたなんて出来事がありました。その煙を吸ってから数日間は、ずっと喉の調子が悪かったです。印象に残っているというより、真夏にクーラーのガンガン効いた部屋でひたすらPCゲームをしていたことが一番の思い出です。1998年頃のことだったと思います。パソコンに初めて触れたときは、もう青天の霹靂でした。パソコンという存在にずいぶん夢中になりました。今思えば、その頃からぼんやりと今やっていることの構想が生まれた気がします。僕は「パソコン革命」にも「スマホ革命」にも参加できなかったけど、次世代の「IoT革命」を担う人物になりたい。そんなことを意識した瞬間でした。
休みの日は何をしていますか?趣味は?
A:趣味は特にないです!休みの日はどこにも出かけません。インタビューの最初から一貫して主張していますが、僕はすごく出不精で何をするのも億劫なタイプです。「家→会社」の2点往復の繰り返しで、会社まで徒歩3分の距離に住み、365日ほぼ毎日会社に来ています。趣味とは言えませんが、ベッドの上でスマホゲームをしたり、PCゲームをしたりしていると休みの日がいつの間にか終わっていたりします。あとは三国志が大好きで、三国無双とかよく遊んでいます。
今後について「IoRTで世界のスマートホーム業界を牽引する」
今後の目標は「世界市場でIoRTの先駆者を目指す」ことだとお聞きしました。IoRTとはどのようなものなのか、その概念について教えてください。
A:IoRTとはモノのインターネット(IoT)とロボット工学の融合です。簡単に言うと、家庭や職場、公共施設などあらゆるところで多様なロボットが活躍し、人が行ってきた定型業務をロボットが代替・支援すること。例えば、手を伸ばして遠くの物を取ったり、指でスイッチのON/OFFを操作したり。そうした動作を代わりに行なうロボットを暮らしに取り入れることで、生活がより豊かで便利になる、そんな画期的な概念を指します。
IoRTを用いて世界のスマートホーム業界をどのように変えていくことができるのでしょうか。
A:人間のさまざまな動作を代替するロボットにIoT技術をアレンジし、日常のあらゆるシーンに導入することで、「物理的作業はSwitchBotに任せ、人は人にしかできない作業に没頭できる世界の実現」を目指します。ここ20年、世界を代表する大手企業の多くがロボット開発に力を注ぎ、人類の科学技術を大きく発展させる精巧なロボットがいくつも誕生しました。しかし、それだけ高度な技術の搭載されたロボットを作ることは非常に難しく、一般家庭に普及されるなんて夢のまた夢。でも、指の代わり、足の代わり、腕の代わりになる、人体の局部的な動きを再現するロボット製品の開発であれば、実現できます。SwitchBot誕生のきっかけとなったアイデアは指ロボットである「SwitchBotボット」。指の動きを再現した「ボット」をはじめ、目の代わりとなる「見守りカメラ」、人の手足に代わり掃除を行なう「ロボット掃除機」など、SwitchBotではIoRTの概念を具現化する製品を多く生み出してきました。ユーザ一人ひとりが、異なるニーズに合わせて気軽に暮らしへ取り入れることができるよう、「後付け」という形を選びました。どんなに高度な技術も、ハードルが高く、導入が躊躇されるようであれば意味がないからです。今後の構想としては、例えば洗濯物をたたむ、加湿器の水を自動で交換するなど、今ある製品ではまだ出来ていない作業をカバーする製品を展開していく予定です。ぜひ、お楽しみにしていてください。
最後に、SwitchBotユーザーの皆様へひと言。
A:ユーザーの皆様、弊社の製品をご利用いただき、深く感謝申し上げます。これからも皆様の期待に沿える製品を開発していきたいと思っておりますので、どんどんフィードバックしてください。未来のスマートホームを牽引するのは皆様です。そして皆様の声を、夢を実現するのが我々の役割です。ぜひ、これからも我々とともにSwitchBot社を育んでいっていただけたら、幸いです。これからもどうぞSwitchBot社をよろしくお願い申し上げます。
スイッチボットの製品を沢山取り付けているユーザーです。
後付けで、ここまで使用出来る製品は驚きます。
製品には色々問題もあります。私もカーテンの製品にはこの機器の能力を理解し、使えるように家側の設備を整備したのは、私も電気知識があり家側を整備する能力があったからでしょう。製品によっては購入したユザーの8割はなんらかの問題が発生したと思います。しかし夢がある製品です。おっしゃるとおりマニアに使える商品です。未来の家に住んでいる感じです。ただ、興味がない方には全く魅力は感じないでしょう。
ただ、はっきりとしているのは。この商品は人類を幸せに出来る機器だと言うことです。これは間違いないと思います。
この分野を発展するさせるにはユザーからのフィードバックし製品能力を上げていくのが1番の方法です。もちろん新しい製品も必要ですが、今まで発売された製品を100%の満足まで能力を上げれば、人類は幸せになれますし、この製品個々が完成されたロボットになり世界のスタンダードになるでしょう。
私の能力が必要でしたらご連絡ください。私自身とても興味があります。
ユーザーのフィールドバックを活かすのは素晴らしいお考えだと思います。どうか安心して使い続けられる安定性をお願いします。
ハブミニを認識しなくなった、プラグミニが反応しない、ボットを認識しなくなった、人感センサーが反応しなくなった、屋内カメラの音声がノイズしか出ない、リモートボタンは暗号設定されたボットを動かせない、etc.
しょっちゅうトラブルになり再設定を行っている気がします。
使っている製品の代表インタビュー記事がメールで飛んでくる会社少ない中、とても良い記事だなと思いました。
おもしろいceoですね!私が気に入って使っていたコンセントがいずれも2年程度で壊れてしまい、買い直そうと思うと既に廃番と言うか、供給されていませんでした。自分でも気に入っていたので、さまざまな工夫を凝らし、生活に必要な道具になっていたのですが、廃番ではどうにもなりません。そんな時、御社からも同じようなコンセントが販売されていました。ただ、同じようなコンセントではあっても、同じように使うことはできません。ここで、とても大切なことは、商品は世代は変わっても同じように使える商品を作り、供給できることだと思う。それを期待して、今回は購入させてもらうことにしました。よろしくね!
気がついたらSwitchBot製品だらけ。簡単にスマートホーム化出来て感動しております。
次々と新しいアイデア製品が発売され、次は何かとワクワクしてます。そこでひとつ、雨が降り始めたら知らせてくれる製品がほしいです。発展して、自動で窓を閉めてくれたりしたら外出時でも安心です。いかがでしょうか。
「生涯をかけて1本の刀を研ぐ」かあ・・リーさんめちゃいい人ですねえ 会社を長く続けて欲しい。
「製品の品質向上」と「スマホのアプリがユーザーにより優しくなって」くれれば嬉しいです。
個人的なSwitch bot体験ですが(つい最近ですが)最初にハブminiを購入し、「蛍光灯の切り忘れ防止と帰宅時の点灯で事故防止」から始めました。iphoneで家の外からON/OFFできるのは想像以上に便利! 次に、「クーラーの遠隔操作」も(リモコン設定で少々手こずりましたが)導入できました。
ミニハブを1個買っただけで、家にある赤外線関係はどんどんiphoneから操作できるようになるので
(会社から帰宅時、家に着く前にスイッチをオンに出来るのは大助かり)
迷ってる人が居たら、まず「お試し感覚」でいいから「ハブminiだけ」買う事から始めるのをお勧めします。
その後すぐに温湿度計を購入し(笑)、温度計に連携したクーラーの自動運転に挑戦。
夏の留守中に28度を超えればクーラーON、だんだんと冷房が効いてくればOFF・・
これもアプリで「シーン」を作成することで、すぐに自動化できましたので、
(今の室温もグラフで見える化できて超優秀)
今年の夏も暑かったですが、結果的に電気代の節約にもつながったので大満足しています。
Connery Leeさん、スタッフの皆さん ありがとうございます これからも頑張って良い商品作ってくださいね(愛用してるので感謝の気持ちを書かせていただきました)
気温・湿度、日照を管理しなければならないペット飼っている者です。
不具合はありましたけど、
サポートは素晴らしいし改善取り組みは分かります。
本当にこちらこそ感謝です。